これまで、フルサイズのミラーレスのデジタル一眼をメインで利用し、気軽に動きたい時はAPS-Cサイズのミラーレス機を利用してきました。
一方、マイクロフォーサーズ機の存在は認識していましたが、APS-Cより撮像素子がさらに小さいということで、全く興味はありませんでした。
しかし、たまたまInstagramで自分が目指す方向の写真を見つけ、それがマイクロフォーサーズ機で撮られていたので、がぜん興味が湧いてきました。そこで調べてみたところ、いろいろメリットがあることが判明しました。
とは言え、マイクロフォーサーズ機を新たに揃える予算は無いので躊躇していたところ、ネットオークションには手ごろなボディやレンズが数多く出品されていたので、ここで揃えることにしました。
使ってみて気に入らなければ、ネットオークションやフリーマーケットで売り払えば良いと思い、気軽に始めてみることに。
マイクロフォーサーズ機の特徴
◆撮像素子の大きさ
フルサイズ:36mm×24mm
APS-C:23.6mm×15.7mm
マイクロフォーサーズ:17.3mm×13mmAPS-Cでも画質に満足できないことが多々あったので、それよりさらに小さいマイクロフォーサーズの出番はないものと(勝手に)思っていました。
しかし、撮像素子が小さいがためにさほど絞らなくても十分な被写界深度が得られるということで、風景写真(夜景)をメインに撮るわたし的には適していることがわかりました。
また、昨今のレンズは解像力にすぐれ画面全域でより均一な画質になっているということで、フルサイズ機にオールドレンズを組み合わせて使っている身としては、興味深々です。
◆機材の小型化にメリットあり
撮像素子が小さいため、ボディやレンズが小型になり重量も軽くなるので、持ち運びにはとても便利そうです。
◆マイクロフォーサーズ機は中古市場で安く入手可能
マイクロフォーサーズは、高性能デジタル一眼とコンデジの間に位置しているなど中途半端ですし、扱うメーカーも少ないのでジリ貧となっている気がします。
このため、中古品は比較的安価で出回っており、試しに使ってみるには良い環境です。
◆OLYMPUS機の特殊機能
夜景をメインに撮影していますが、船や車の光跡を撮ることが多く、比較明合成という方法で光跡を多重合成して楽しんでいます。
これまではパソコン上のソフトで処理してきましたが、OLYMPUSのマイクロフォーサーズ機にはこの比較明合成の機能が内蔵されている機種があるため、どうしても欲しくなってしまいました。
OLYMPUSのボディとレンズをネットオークションでゲット
OLMPUSのOM-D E-M5 Mark2の中古品が35,000円というコンデジなみの価格でゲットできました。
前記のように、マイクロフォーサーズの市場が低迷して人気薄なのだと推測します。
Instagramへの投稿では、縦サイズの方が写真をより大きな面積で扱えるので、最近は縦サイズで撮ることが多くなっています。
覗き込むことが鬱陶しいのでビューファインダーは使用しないため、アイカップは取り外して保護シールを貼り付けてあります。
レンズはF2.8通しで明るく高性能と評判のズームレンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mmの中古品がネットオークションで45,000円と格安で購入できました。
フルサイズ機でこれと同等の性能を得るためには、相当大型で高価なレンズになってしまいますが、マイクロフォーサーズ機ではとても格安で入手できます。
フルサイズ機とマイクロフォーサーズ機の画質比較
実際の撮影画像での比較がどうなるか気になるところですが、実は、これまで厳密な比較はできていません。
というのは、機材を2セット用意して撮影するのも手間なので、過去に撮った写真で比較するしかないため、季節や天候、時刻の差異により、撮影条件が変わってしまうためです。
その前提のもとで、とりあえず比較できる写真を挙げてみます。
まずは、マイクロフォーサーズのOLYMPUS E-M5 Mark2で2022年に撮った画像です。
ややコンデジっぽい感がありますが、解像度も良くメリハリもあって、期待以上でした。
次はフルサイズ機のSONY α7で2021年に撮ったものです。
撮影時刻や天候が違っていることも含め条件が違い過ぎるので、厳密な比較はできていませんが、とりあえずInstagramなどネットに投稿する目的であれば、マイクロフォーサーズで十分な質だと思われます。
いずれ。できるだけ撮影条件を同じくして比較してみようと思います。
カメラ内で比較明合成を行う機能(LIVECOMPOSITE)
これまでは、複数枚の長時間露光した写真をパソコンに取り込み、アプリケーションソフトで比較明合成を行っていました。
この機能をカメラに内蔵したのが「ライブコンポジット」です。
カメラ内部で行うため、手間がかからないこともメリットですが、最大の特長は光跡が途切れにくいということです。
・背景が白飛びしない長時間露光には限界があり、NDフィルタを使用しても数分程度が限界。
・そのため、通常は数分に1回はシャッターを切る操作が必要になり、コマ間に途切れが発生する。
・ライブコンポジットではカメラ内で自動で合成処理を行うため、コマ間の途切れが発生しない。
この機能を使いたいがために、OLYMPUSのマイクロフォーサーズ機を入手することになった次第です。 ※OLYMPUSでも機種依存あり
ライブコンポジットで撮影した例を3点紹介します。いずれも期待通りの効果が得られました。
まずは、車とバイクの光跡です。ISO100、F8、30秒の露光で数枚ほど比較明合成しました。
次は船の光跡です。ISO100、F8、15秒露光で15分程度の撮影時間でした。
次も船の光跡です。ISO100、F9、15秒露光で15分程度の撮影時間でした。
まとめ
マイクロフォーサーズはフルサイズやAPS-Cサイズのカメラに比べてメリット無しと思っていましたが、風景写真では画質も十分であり、あまり絞らなくても十分な被写界深度が得られることがわかりました。
これまでフルサイズに機にマウントアダプタを介してオールドレンズを装着して風景写真を撮ってきましたが、マイクロフォーサーズでは、解像力にすぐれ画面全域でより均一な画質が得られる昨今のレンズを安価で利用することができるのもメリットです。
※昨今のフルサイズ用レンズは、あまりに高価で手が出ないでいました。
OLYMPUSのマイクロフォーサーズ機はライブコンポジットなど便利な機能も多く、夜景、特に光跡撮りに興味がある場合はとても重宝します。
中古のボディとレンズを入手して試しに使ってみたところ、期待以上の効果があったので、今後も使っていこうと思います。
小型軽量なので持ち出しやすいこともあり、今後メインで使用することになりそうな予感がします。
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